伊達衿重ね~よさこい羽織

よさこい衣装では、とにかく魅せ方で重点をおきたいと考えているのが、衿と帯ですが、今日は伊達衿の重ねについてのお話です。

よさこい衣装は、遠目からはっきりわかる色や模様が人気です。

流しの多い本場高知と違い、全国的には舞台演舞が多いのもそうですが、衣装面積が大きいので、やはり皆さんインパクトの面で大柄を好まれる方が多いからかと思います。

ただ、羽織の身頃だと大柄も使用できますが衿となると面積が小さいですよね。

大柄は素敵だけど、衿に使用すると何の柄がよくわからなくなったりします。

中にはそれでも良いなと思える柄もあります。

そしてその大柄が常にたくさん種類があるものではないんですね。

大柄プリントというのはあまり作られていない為、種類や在庫は少なく、ほとんどのお客様が、昇華転写プリントにてオリジナルの大きい柄に染めて衣装を作られます。

以上のような理由から、あえて帯と衿を無地で作られる方も少なくありません。

ただ、人間の表情を表す顔の一番近くにある衿は、衣装にはとっても重要なんですね。

こちらの衣装の衿は、外からジャガード・サテン・サテン・ふくれ織・金襴となっております。

中は別の羽織ですが、こうやって下の羽織やインナーの衿合わせを深くし、上の羽織と合わせて、伊達衿が4柄重なった風に見せることができます。

ここまでいくとかなり艶やかになる分、コストもかかってきます。

たとえ羽織が水色一色でも、とっても華やかな衣装に見えます。

衿の重ね具合や、素材・色・身頃との配色を工夫するだけで、顔の回りは何倍も輝いて見えるようになります。

重ね伊達衿には、表情を輝かせ肌を明るく美しく見せてくれるそんなマジックがあるんですね。

弊舎でも1枚の羽織で重ね伊達襟を4色柄まで製作したことがあります。

人気なのは3色です。

是非参考にされてみてください。