金襴の洗濯について

昨今よさこい衣装では不可欠な金襴生地ですが、金襴は金糸・銀糸や色糸を使い、華やかな文様を織り出した織物です。

経糸と緯糸で地組織を作り、そこへ装飾用の金銀糸を加えて文様を表現しています。

伝統的な金糸には、和紙などに金箔を貼り、細く裁断して作る平金糸や箔糸があります。

また、芯となる糸の周囲に金箔などを巻き付けた撚金糸も使われます。

こうした金銀糸を織り込むことで、表面に金属的な光沢と立体感のある文様が現れます。

現在では本金箔だけでなく、アルミ箔や樹脂フィルムなどを利用した金銀糸も広く使われているようです。

地糸にも絹や綿のほか、扱いやすいポリエステルなどの合成繊維が多く用いられています。

複雑で細かな文様や豪華絢爛なデザインを織り上げることができ厚みと高級感、優れた装飾性が特徴ですが、耐久性は素材や織り方によって異なります。

特に表面に浮き出た金銀糸は摩擦や引っ掛かりに弱く、箔の剥離や糸切れを起こすことがあります。

衣装ではマジックテープでの摩擦と引っ掛かりが多く見受けられますので、その点をなるべく考慮した仕様で衣装は製作しております。

また織物の構造上、裁断した部分から糸がほつれやすいため、弊舎では縫製時に端の縫い代をしっかり処理するよう気を付けておりますが、激しい演舞や洗濯を繰り返すことなどでほころびが出てしまうことは少なくありません。

そのため弊舎では帯にはしっかりと接着芯を貼っており、そうすることで着用時に余計なシワが寄らないことにも繋がっています。

そして本来、金銀糸や箔は水分や摩擦の影響を受けるため、家庭での水洗いや洗濯機での洗濯は原則として避けますが、色落ちという点でもお勧めしておりません。

金襴の色落ちは、特に鮮やかな赤・緑では起こりやすいため、白い衣装等に使用する場合は、その旨をご説明すると共に、色落ちの限りなく少ない素材の糸を使用した金襴をお勧めしたり、金襴メーカーに堅牢度を確認するなど行っております。

水洗いすると縮みや型崩れ、金銀箔の変色、剥離、光沢低下などが起こる場合がありますが、汗をかくよさこい衣装では、どうしても洗濯したいというのが踊り子さんの心情かと思います。

弊舎では、サンプル衣装のご家庭での洗濯テストなども自由に行っていただけます。

量産の現物に関しても、どうしても洗濯をしたいという際は、手洗いで陰干し、タンブラー乾燥とアイロンは避けていただいております。

ポリエステル製など一部の金襴はクリーニング可能ですが推奨はしておりませんがどうしても必要な際は、着物や織物を扱う専門のクリーニング店への相談が適しています。

アイロンを使用する場合はあて布をしての低温を基本とし、高温や強いスチーム、金銀糸への直接の加熱は避けていただけますようお願いいたします。

帯裏などに使用している無地の生地へのアイロンは可能です。

金襴は日常のご使用やお手入れで、強い摩擦、引っ掛け、水分、高温を避け、汚れを付けないよう丁寧に扱うことが長持ちさせる基本ですが、ご不明な点などございましたらお気軽にご相談ください。