生地選びのコツをご紹介

今日は、以前にもサイトで紹介していました、生地選びのコツについて。

当舎では多種多様な生地種を扱っておりますので、たくさんの生地のお問合せをいただきます。

生地屋さんだと間違えてご注文が来ることも年に何回かあるほどです。

とても真剣に生地を探されているようで、生地のアドイバイスだけして電話を切ることも何度かありました。


生地選びは、よさこい衣装製作においてはとても重要で、お客様もとても拘っているポイントのひとつだと思います。

ひとつ間違えば、せっかくの美しい衣装を全て台無しにしてしまう、そんなことも起こりえます。

どうしても拘った生地で衣装を作りたい、そんなお気持ちも理解できます。

オリジナルで生地を作ることもできますが、それは昇華転写プリントという技法になります。

但し、昇華転写プリントは生地の中に染料を気化させて入れ込むので、美しい発色が出せますが、奥行き感を出すのは厳しいです。

その点、既成品にしかない織りや風合いのある生地もたくさんございます。

プリント柄生地・無地生地・織物など、生地によって特徴は様々なで選ぶのは難しいですよね。

そこで生地選びのコツとして、弊舎では以下のようなアドバイスをさせて頂いております。

①重さとアイテムのバランスを調整しましょう

昨今人気の全円フレアスカートを製作するとします、その際、重い生地では広がらず、軽すぎる生地では動いてない時でも広がってしまいます。また大きな柄を入れても広げた時しか見えず、レースやオーガンジーなどは歩いていると枝などにひっかけて破れてしまいます。

まずボトムにはしっかり目の生地を、そして広がらせたいところ、スリムに見せたい部分などを確認し、生地の重さを考慮して選んでみましょう!


②柄生地は使用するアイテムの面積を確認しましょう

大柄なら全体に使用しても祭り衣装であれば目立って良いです。

でも小さい柄生地を使用した場合は、遠目から無地に見えてしまう場合がございます。

流しが少なく舞台演舞の多いチーム様は特に、柄生地はその面積があまり広いと無地とのバランスが悪くなってしまいます。

そして柄生地というのは、意外と限定された箇所のみに使用するほうが目立ちます。

あまりアイテム全体に使用するよりも、差し色的に使用するのをお勧めしております。


③織物生地は洗濯条件を確認しましょう

せっかく拘った生地を衣装製作をしても、数回の洗濯で縮んでしまったり、自宅で洗濯できずドライクリーニングオンリー、そんな生地だと困りますよね。

様々な生地で合体して製作しているよさこい衣装の場合、メンテナンスだけで一苦労となります。

織物であるジャガードや金襴は基本、糸が複雑にからみあった織物なので、洗濯条件がしっかりしています。

弊舎でもその点は、お選びになった際にご説明させて頂いております。

そして弊舎ではサンプル衣装をご自宅の洗濯機で洗っていただくのをお勧めしております。

洗濯の際に、ネットを利用したり、手洗いにしたり、陰干しにしたり、ちょっと難しいと思えるアフターケアの必要な生地は避けるのをお勧めします。


色々書きましたが最後に、よさこい衣装は、好きな色で組み合わせても、好きな柄を好きなだけ使っても、そこに拘りと愛着があれば良いと思っています。

一番大切なのは、衣装を着る方が喜んで着たいと思える衣装が正解だと思うからです。

人からみて色の組み合わせが不思議コーデでも、とにかくド派手でも、シンプルイズベストでも、お客様が楽しんで笑顔で衣装を着用し演舞していただけたら、その衣装製作はデザイナーとして正解だったと胸を張って断言できます。

なので「どっちの色の方が合うと思いますか?」とお打合せ時に聞かれた際、「私はこっちが好きです。でも皆様のコンセプトにはこっちが合ってるかと思います。」と答えたあとに「でも皆さまが好きな色で製作することが、正解であり一番良いと思いますよ。」と付けくわえてお話させていただいております。

正解探しの衣装製作よりも、ドキドキしながら嬉しそうに選択するお客様の笑顔を見ると、素敵な衣装の完成形が頭に浮かびあがります。

それはいつまでも大事にしたいとっておきの1枚となると思います。


そしてどうしても既成生地で気に入ったものを見つけられなかった時は・・・

思い切って生地もオリジナル製作しましょう。

もちろん、既製品の生地とは違いますのでコストもUPしますが、世界に一枚だけのオリジナル柄のよさこい衣装が完成します。

オリジナルの柄生地を作る、聞いただけでは大変そうと思われるかもしれません。

ですが、データやサンプルで、お客様と一緒に何度も確認しながら作りあげていきますのでその点はご安心ください。

また、よさこい衣装ではあまり使用しない、エナメルや合皮・ファー・レース・チュール、麻などの天然素材まで様々な生地もございます。

生地選びが最も楽しいよさこい衣装業者として、たかどの装舎は世界にひとつしかないよさこい衣装作りをお手伝い致します。